いろどりの記憶書庫

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『やがて海へと届く』彩瀬まる╎海辺の砂のような物語

 

失ったもの、失ったであろうものに見切りをつけるときに伴う痛み。

たとえばそれがすべて自己満足であったとしても……というのはとてもよくわかる。

辻村深月さんの『ツナグ』で「死者は残された生者のためにある」というくだりがあったのを今思い出した。

さらさらと掴んではこぼれ掴んではこぼれを繰り返し、そして辿り着くというまさに海辺の砂のような物語です。

国木田さん格好良いなぁ。