いろどりの記憶書庫

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『ツナグ』辻村深月╎いなくなった後でも、あなたのために生きられたなら

 

私が使者に依頼することができたら、誰に会いたいか――勿論、考えた。

「生者の都合で死者を消費する」なんてことに思い至らなかった私は、とても傲慢なのかな?でも、私はもし自分が死んだ後、大切な人が心の中に私の存在を置いて、支えにしてくれたらとても嬉しい。いなくなった後でも、あなたのために生きられたらとても嬉しい。

 

連作短編集という形式は読みやすいけれど、少し物足りない。辻村さんならもっと書き込めたはず。

テーマも完全には描き切ってない印象だし、歩美の使者としての役目もまだまだ始まったばかり。

この物語の続きを、是非手に取ってみたいです。