いろどりの記憶書庫

読んだ本やお芝居の感想など♪

『カラフル』森絵都╎私の、宝物

 

 

中学3年生のとき、ろくに本を読む習慣のなかった私が手に取った本。

あまりの面白さに笑い、泣きながら読んだ。あれはまさにめくるめく「読書体験」であった。

『カラフル』を真と同じ歳のときに読むことができて、本当に良かったと思う。

 

そして人生の休息と転機を迎えている今、文庫版を読み返した。

当時は目に留めなかった母親の「非凡を求める平凡さ」が、不思議と胸に残る。ああ、確かにあの頃の私は自分を「特別」と思っていて、けれど今は自分にしかない「何か」を追い求めているのだろうか。

 

そして、本当にプラプラに会ってみたい。(罪は犯したくないけれど)

最後のプラプラが素の口調に戻るシーンが、大好き。

 

何度でも、背中を押される。私の、宝物だ。