いろどりの記憶書庫

読んだ本やお芝居の感想など♪

読書【著者名あ行】

『沈黙の町で』奥田英朗╎募る不穏な空気感

沈黙の町で (朝日文庫) [ 奥田英朗 ]価格: 924 円楽天で詳細を見る こんな分厚い本を読んだのは久しぶり! みんなが自分のことばかりを考えていて(一部そうでない人もいるけれど)、つのる不穏な空気。 長編だけどぐいぐいと読めた。 ラストは引っ張った…

『アイネクライネナハトムジーク』伊坂幸太郎╎読み終わりたくないな、もっと続いてほしいなと思えた一冊

アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫) [ 伊坂幸太郎 ]価格: 660 円楽天で詳細を見る 「サプラーイズ!」 音楽とボクシングに彩られた連作短編集。 どのお話にも伊坂さんの企みが込められていて、それが最後の「ナハトムジーク」へと繋がっていく。 …

『火星に住むつもりかい?』伊坂幸太郎

火星に住むつもりかい? [ 伊坂幸太郎 ]価格: 858 円楽天で詳細を見る とっても伊坂さんらしい正義小説! 伊坂さんの作品はメッセージ性があるように見えて実はそうでもなく、「伊坂幸太郎」の書きたいものがただひた走っている感じがする。好き。

『フィッシュストーリー』伊坂幸太郎

フィッシュストーリー (新潮文庫 新潮文庫) [ 伊坂 幸太郎 ]価格: 693 円楽天で詳細を見る なかなかどうして初々しい伊坂さんの短編集。 どことなく滑稽で、でも胸がつまって祈りたくなる「ポテチ」が好き。

『PK』伊坂幸太郎╎設定が面白い!

PK (講談社文庫) [ 伊坂 幸太郎 ]価格: 693 円楽天で詳細を見る ちょっとずつずれているパラレルワールド。 最後の「密使」は前の2編をぺらぺらとめくり返しながら読んだ。 メールでの事件の予言や握手すると時間を盗める能力など、相変わらず設定がとても…

『首折り男のための協奏曲』伊坂幸太郎╎ガチャガチャとした細工箱みたいで楽しい!

首折り男のための協奏曲 (新潮文庫) [ 伊坂 幸太郎 ]価格: 781 円楽天で詳細を見る 最初に想像していた内容とは少し違ってたけれど、どれも様々な仕掛けが施されていて面白かった! おもちゃ箱よりももっとガチャガチャとした歯車で動く細工箱みたい。 「…

『夜の国のクーパー』伊坂幸太郎╎大人の童話世界

夜の国のクーパー (創元推理文庫) [ 伊坂幸太郎 ]価格: 858 円楽天で詳細を見る ※注!ネタバレしています。 これぞ大人の童話世界。 どうなることかとハラハラしながら読み進めたけれど、凄く素敵な結末だった! 数ページに1回は毛づくろいをする猫たちが…

『やがて海へと届く』彩瀬まる╎海辺の砂のような物語

やがて海へと届く [ 彩瀬 まる ]価格: 1650 円楽天で詳細を見る 失ったもの、失ったであろうものに見切りをつけるときに伴う痛み。 たとえばそれがすべて自己満足であったとしても……というのはとてもよくわかる。 辻村深月さんの『ツナグ』で「死者は残され…

『罪の余白』芦沢央╎ぞくりとする「罰」の与え方

罪の余白 (角川文庫) [ 芦沢 央 ]価格: 660 円楽天で詳細を見る 娘の死の真相を探るミステリーかと思いきや、転落に至る経緯は早々に明かされる。 そこにある悪意は酷いものだけれど登場人物はそこまで苛烈ではなく「どこにでもいそう」で、現実に在りそう…

『武道館』朝井リョウ╎ほんとうのこと、ほんとうのもの。

武道館 (文春文庫) [ 朝井 リョウ ]価格: 737 円楽天で詳細を見る 登場人物の発する声が凄く形になって表現されている。 ほんとうのこと、ほんとうのもの、見つけていきたい気持ちになりました。 愛子はわりに淡々としている印象だけれど、恋愛の描写は胸…

『「やっぱり怖くて動けない」がなくなる本』石原加受子╎自分の自由を認めてあげよう

「やっぱり怖くて動けない」がなくなる本 [ 石原加受子 ]価格: 1540 円楽天で詳細を見る 自分の自由を認められれば、他人の嫌な気持ちに対しても「それを思うのはあなたの自由」と許せるようになる、と。いつか穏やかにその境地に達したい。 自分の気持ちに…

『マツリカ・マジョルカ』相沢沙呼╎レンズを替えると、物の見え方が変わるんだ。

マツリカ・マジョルカ (角川文庫) [ 相沢 沙呼 ]価格: 704 円楽天で詳細を見る 「一緒に考えてあげる」とは、なんたる甘美な響き。

『体育館の殺人』青崎有吾╎さくさくとライトに楽しめるミステリー

体育館の殺人 (創元推理文庫) [ 青崎有吾 ]価格: 858 円楽天で詳細を見る キャラ設定や展開、ミステリーの難易度がゲームみたい。さくさくと、ライトに楽しめました。 裏染&香織のコンビも好き。 ちょっと裏染くん持て囃されすぎだったり、実際のアニメの…

『光圀伝』冲方丁╎人間を描いた、小説ながらの「歴史」の書

光圀伝 上 (角川文庫) [ 冲方 丁 ]価格: 836 円楽天で詳細を見る 光圀伝 下 (角川文庫) [ 冲方 丁 ]価格: 836 円楽天で詳細を見る 前作『天地明察』では師と呼ぶべき人々が印象に残りましたが、今回は夢を共に追い求めた朋友の存在に心を打たれました。 …

『ロートケプシェン、こっちにおいで』相沢沙呼╎ときめいて、きらめいて、たまらないのです。

ロートケプシェン、こっちにおいで (創元推理文庫) [ 相沢沙呼 ]価格: 858 円楽天で詳細を見る 一つ一つの言葉がきらめいて、ときめいて。 小さなことで胸がいっぱいになって悶えたりにやけたり、素敵なはじまりのあの頃を思い出させてくれるような。

『天地明察』冲方丁╎己を磨いていくということ

天地明察(上) (角川文庫) [ 冲方 丁 ]価格: 704 円楽天で詳細を見る 天地明察(下) (角川文庫) [ 冲方 丁 ]価格: 607 円楽天で詳細を見る 何をすべきで、何を残すことができるのか。 己を研鑽すること。天地の広大さ。行政の在り方。人生は積み重なっ…

『午前零時のサンドリヨン』相沢沙呼╎魔法が存在しないと君が言うならば

午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫) [ 相沢沙呼 ]価格: 836 円楽天で詳細を見る 趣味も特技も何の小道具も関係なく、性格すらも超えて君を見ているというのは、きっと最強の愛の告白。

『紫色のクオリア』うえお久光╎引き込み力やばし。

紫色のクオリア【電子書籍】[ うえお 久光 ]価格: 671 円楽天で詳細を見る 学園+ちょっぴりロボット化と思いきや……今までまったく手を出したことのないジャンルに連れ込まれました。 読み慣れない単語・現象にも関わらず、一気読み! クオリアとは自分だけ…