いろどりの記憶書庫

読んだ本やお芝居の感想など♪

2021-06-24から1日間の記事一覧

『この女』森絵都╎読み終わったらその感情のまま、冒頭に戻って読み返してほしい

この女【電子書籍】[ 森絵都 ]価格: 670 円楽天で詳細を見る 久しぶりに読んだ森さんの作品。読むことができて、本当に良かった。 普通の小説は「作者が登場人物を描写する」ので、そこに書かれていることは(基本的には)事実ですが、この小説は「登場人物…

『七つの海を照らす星』七河迦南╎舞台は児童養護施設

七つの海を照らす星 (創元推理文庫) [ 七河迦南 ]価格: 968 円楽天で詳細を見る 児童養護施設が舞台の小説だけど、読み心地は重苦しくなく、サバサバとしている。でも、個人的にはもっと情感があったほうが好みかな。 登場する子どもたちはそれぞれ応援し…

『天地明察』冲方丁╎己を磨いていくということ

天地明察(上) (角川文庫) [ 冲方 丁 ]価格: 704 円楽天で詳細を見る 天地明察(下) (角川文庫) [ 冲方 丁 ]価格: 607 円楽天で詳細を見る 何をすべきで、何を残すことができるのか。 己を研鑽すること。天地の広大さ。行政の在り方。人生は積み重なっ…

『いとみち 二の糸』越谷オサム╎言葉じゃないコミュニケーションもある

いとみち 二の糸 (新潮文庫) [ 越谷 オサム ]価格: 781 円楽天で詳細を見る 前作では「いとちゃんにもっと積極的に頑張ってほしい」なんて思ってたけど、見当違いだったかなぁ、なんて。 言葉でのコミュニケーションがたどたどしくても三味線で伝える、こ…

『秋期限定栗きんとん事件(下)』米澤穂信╎冬期限定スイーツの発売はまだですか?

秋期限定栗きんとん事件(下) (創元推理文庫) [ 米澤穂信 ]価格: 638 円楽天で詳細を見る 瓜野君、惨敗。いや、勝負にすらなっていない……! 小山内さんと小鳩君の邂逅がこんなに嬉しいものとは。 やっと必要だと気付けて、伝えることができて、こそばゆ良…

『秋期限定栗きんとん事件(上)』米澤穂信╎嘘を重ねていれば、いつかそれが本当になるのだろうか

秋期限定栗きんとん事件(上) (創元推理文庫) [ 米澤穂信 ]価格: 638 円楽天で詳細を見る 小市民になりたい小鳩君と、小市民にはなりたくない瓜野君。 そして、瓜野君の目を介することによって、ますます捉えどころがなくなる小山内さん。 小鳩君は比較的…